一方、店長室のモニタにうつった三上は今度は、親指をたておもいっきり下におろし
ている。
いわゆる「fack you」のポーズである。
西園寺はそれをみ、笑みを浮かべてサングラスをはずした。
三上は狂ったように叫ぶ。
「あとは、こいつで二万枚出してやっから、そこで指くわえて見とれやあぁ」
西園寺はそんな三上に何も言わずただモニタを眺め続ける。
その瞳は心無しかキラキラしている。
三上もその防犯カメラのキラキラヲ感じ取ったのか、カメラをみつめ続ける。
カメラは光ったままだ。
「うお!?レンズが光ったような」
藤代もそのキラキラに気がついたのか驚いて言葉を発する。
結果。
二万枚にはあとちょっとでおよばなかったが三上の写真が前回の獣王イベントに続き、飾られた。
この店では二勝目である。
写真には、三上が6つほど積まれたドル箱を前にピースをしていた。
ポラロイドのその余白には、メダル枚数の18979枚が明記されている。
三上は当然と言った表情でたばこに火をつけた。
「クックックッ。完勝」
藤代はあきれながら突っ込んでおく。
「メーカーさんのおかげじゃないスか...」
「我ながら見事。正に虚をついた作戦といえよう。くやしさで地団駄をふむ店長が目にうかぶぜ・・・ハッハッハッ」
こうして、王子と店長の戦いは王子の執念の勝利で幕をおろしたのである。
しかし、西園寺はその夜。
店の屋上で夜空を眺めながら笑っていた。
「クックックッ。メーカーの奴を利用したとはいえ...この私の店で二回もトップをとるとは...。何てロマンをかきたてる男なの...。でも、このおとしまえは必ずつけてあげるわ。必ずね」
その夜、闇に西園寺の因縁めいた笑いだけがずっっと響いていたとか。
|