同じ双子でもととじゃ違い過ぎだ。
あぁ、そりゃ天高く披露してやりたいくらいにな。
コミニュケーション
はっきり言って俺はいますぐにでもこの場を後にしたい。
なんだって俺がヤローの試合観に来なきゃいけないんだ。
しかも、自分じゃねぇヤツがいちゃいちゃしてる場面をみなきゃいけないんだ。
本当だったらベッドの上でいちゃついてるのは俺だ、俺と。
事の起こりは、珍しく休みになった日曜の約束をしようとにかけた電話だった。
開口一発、有無を言わさずデートを取り付ける俺にのだるさを含んだような声が時間すら置かずに届く。
『あ、無理。来週とサッカー部の試合見に行く約束してるから』
もちろん俺がそんなことを快諾できるわけがなかった。
貴重な日曜日でと逢わないなんてありえねぇってのもあったけど、武蔵森のニ喬とか呼ばれてファンクラブまでぞろぞろいるようなアイツらを二人だけにできるわけがない。
(三上の野郎はいるっつてもフィールドだしな、役に立たねぇ)
しかも、は三上を昔好きだった(なんであんなの好きになるかわかんねぇ、どう考えたって俺のほうがイイ男に違いねぇのに)つーのもあるし、いないところでなにが起こるか知れたもんじゃない。
いくら三上が『なんて興味ねぇし、俺はだけ』って言ったとしてもだ。(いや、実際俺の前で何度か呟いた)
それでも、あのサッカー部の連中は俺の目がないと知れば、に言い寄るだろうしな。
(特に気をつけなきゃいけねぇのが渋沢と二年の藤代とか言うガキ。俺の女に手ぇ出そうなんていい度胸してるじゃねぇか)
ともかく俺は『俺も行く』とに詰め寄った。
そして、場面はいま武蔵森が大量得点差で勝ち越しているハーフタイム中の控え室にうつる。
目の前には、さっきまで緑の芝を駆け巡っていた(普段は嫌みったらしい)三上が、のねぎらいの言葉に耳を傾けていた。
「亮、亮のアシスト完璧だったv」
まるでとろけるようなハニ−ボイスに、三上も端正な顔を崩して笑う。(俺ほど整ってはいねぇけど、まぁ普通クラスだ)
ちなみに今日のの装いは、ピンクのワンピース姿。
しかもそれがすげー似合ってて文句なしに可愛い。
(あぁ、その可愛さったら俺までもが一瞬悩殺されたくらいだ。あ、でも一瞬だぜ?俺にはがいるし!でも、できればたまにはにもそんな服を着て欲しい。ボーイッシュな、Tシャツにデニムのショートパンツつーシンプルなスタイルもにはぴったりだし悪くないが、に似合う服って事はにだって当然似合うはずだ)
もちろん今日もは黄色のTシャツにショートパンツ。
「だろ?あ、でもとの約束まだ果たしてねぇな、悪い」
「ううん、気にしないで。亮vゴールなんていれなくてもわたし亮が頑張ってるだけでいいんだから」
三上がちょっとすまなそうに謝るのに対しては笑って返した。
俺との間じゃありえねぇ光景だ。(しかも雰囲気が菓子みてぇに甘ったるい)
だって、俺の要望に対してが一言で承諾してくれたことなんてどんなに記憶を掘り起こしてみても、ない。
必ず俺たちはひともめして、しかも他の連中に仲介してもらってやっと事が動くことばっかりだ。
(セックスのときでさえ、何度も誘わねぇとダメだし。遊びの計画に至ると、根回しは必要不可欠だ、特にへの)
だから、その三上との雰囲気にちょっとだけ、そうほんのちょっとだけ憧れた。
できれば、俺だってと甘ったるい雰囲気を作ってみたい。
(というより俺に対してもっと好きってアピールしてもいいと思わねぇ?)
そんな考えを過らせながら視線だけでをとらえる。
は要注意人物のひとり、藤代とにこやかに談笑していた。
俺は睨みをきかせて、の名前を呼んだ。(つぅか手ぇ出してんじゃねぇ)
けだるそうに話を一旦止めたは、控え室の柱に寄り掛かった俺に振り返った。
睨まれてると気付いたらしい藤代がちょっと慌てたそぶりでをみつめている。(だったら手ェ出すな)
「なに、景吾」
本当は、怒鳴り付けてやりたいくらいの心境を我慢して、顎でフィールドの方を示す。
「ハーフタイム残り2分切ったぜ」
とたんに控え室が騒がしくなった。
も三上との別れを心底名残惜しそうにしながらも、頑張ってねと微笑み頬にキスをしている。(こんなシーン、俺の試合じゃ絶対起こりえない。だって相手はあの淡白女王、だからだ)
そして、その話の中心のはというと藤代の肩を叩いて頑張れよと体育会系の励ましをしていた。(それがいいのかどうかについてはあえて何も言わない、のようにキスされても困るし、もちろん相手が俺ならキスは望むところだが)
結果、試合はすぐに終演し武蔵森の圧勝で幕を閉じた。
そして分かったことはとは全然違うつーことだ。
できるなら一度でいいから、に励まされたい。
もちろん、と同じように。
(でも、その前に試合見に来てもらう約束を取り付ける根回しをするほうが先か)
追記**
追記++
なんか跡部違うっていうより、文体自体がおかしいのであえてなにも言いません。
かといって、ジェフ・アボットだとも思ってません。(ただかなりドリーマーらしさは抜けた文体ですね)
しかし、ひとつもいい思いをしていない跡部。
今回はちゃんと三上に華を持たせてあげました。(というかふたりは基本的にいちゃつきカップルです)
そりゃぁ、がうっとおしーと叫ぶくらいに!
この作品は次にアップしようと思っている作品と繋がっているのですが、それは跡部vs
手塚戦だったりするんですよ。
あ、次は早くあがります。(だって、跡部VS手塚はずっと前に書いてあったんだもん)
↑ということはすなわち、文体も戻るわけです!衝撃的!!
up date2003.07.12