期待した俺がバカなのか?












所詮思い通りにはいかないのです。












そりゃ変だなとは思ったんだ。
疑問が頭を掠めないこともなかったんだよ。
普段なら誘っても来ないアイツが急に泊まり来るって言い出すなんて。

けど、もしかしたらも俺とヤリてぇってことを示してんのかなって思って、二つ返事でオッケーした。
泊まりに来ること自体は問題じゃない。
むしろ望むところだ。
でも、ちょっと考えればどうなるかくらい分かったはずだった。

なんたって、のことだし。
おまけがついてくるなんて当然のことなのに、見逃してた。
あんなに仲いいやつ連れてこないはずないよな。
というか、はっきり言って嬉しくてそんなことすら忘れてたつーのが本当のところかも。
気付かなかった俺の不覚。


で、今現在の状況、どうにかしてくれと願うほうがバカなのか。
惚れた弱味で諦めるしかないのか。

「跡部くん、ごめんね。...お邪魔します」

より幾分か甘めのソプラノが響いて長い髪がさらっと流れた。
に隠れるような感じで、姿をあらわしたのはまるっきり同じ容姿で双子の姉、

「あぁ、気にすんなよ。、別に二人も三人も一緒だしな」

口で軽く流し、絶対いるであろうその人物を捜す。
嫌いなわけじゃねーけどな、そいつのこと。
ただなぁ、が好きだったつーのがひっかかってんだよ、微妙に。

俺の瞳がそいつを捕らえるのと、そいつがの脇からしゃしゃり出たのはほぼ同時だった。
男としたら整ってるであろう表情がにやりと含み笑いを浮かべて俺をみすえた。


「よぅ、跡部。世話になるぜ」


伝えられたその言葉と表情のギャップに思わず舌打ちがこぼれる。


「思ってもねーだろ、三上」


別に家に男をいれたくないわけじゃねーけど、できれば目の前をうろちょろしてほしくない。
あのときの苦い記憶がフラッシュバックするし、がきになってしょうがねぇ。



俺と三上が微妙な距離感を保っていると奥での嬉しそうな声が響いた。


「やっぱりあったー!」


その声に、慌ててリビングに向かう。
はリビングの扉を開けっ放しにしながら、振り返って極上の笑みを浮かべている。

「絶対、跡部んちあると思ったんだ、でっかいプロジェクター」

そしていそいそとバッグから白の箱を取り出して、俺にみせた。


「みてみて、FFX-2!すっげ−面白いんだよ、しかもチョ−感動出来るし!ということで借りる!」

上機嫌で了承なんかとらずに、すでに準備をはじめたをみながら俺はあって欲しくない言葉を口にする。

...お前が泊まりにきたいって言ったのは、もしかしてそれやるためか?」

あえて、もしかしてとつけた俺にはしらっと返した。

「は?それ以外になんかあんの?」

固まりそうな俺をみてがすまなそうな表情でこちらをみつめた。
いつのまにか俺のとなりにきていた三上も、笑いをかみ殺せずに俺に囁く。

「期待してたんだろ?かわいそうに、アイツはあーいうやつだからさ」



三上よりもなによりも、注意すべきはのその行動だって身に染みて感じながら、それでもそばにいたくてのとなりに座った。
半分どうにでもなれと諦めながら。

「ほら、早くやろうぜ」

























追記**



姫、跡部くんちにお泊まりを申し込む。
と、跡部には珍しくいい方向でいってた(少なくとも跡部はそう思ってた)のはがただFFをやりたいがためだったという話で結局跡部はいいことなし。
というかむしろ期待し過ぎだから期待損ってところですかね?
そして、が行くならもちろんもいくということで。(つうか、が誘った)
の彼氏の三上も当然同行するわけです。
あーぁ、それにしてもこのTornado!シリーズは跡部に対してかなり辛い苦行ばかりですな。
ラブラブが全くといって出てこないし・・・。
でも、旭に振りまわされてる跡部ってかなり好きです。
ひよわッていうか頭のあがらなさがすきなのかも。






up date2003.08.11