策略、反撃。
「跡部にやっとオッケーの返事したんだって?」
至極楽しそうな口調で囁いてきた三上に、はうっとおしそうな視線を向け吐き捨てた。
「だから、何?」
「イヤー別にぃ」
三上はの態度から機嫌の悪さを察し、からかいがいがあると見込んでニヤニヤとお得意の笑みを浮かべた。
それが挑発であることを日頃の三上から分かっていたはあまり関わらないように視線を彼方へ流す。
三上にかかわってもいいことはないのだ。
痛い目をみるだけに決まっている。
しかも、ものすごくくだらないことで。
しかし、視線を逸らすだけで三上がちょっかいを出すのをやめるはずがなかった。
渋沢とかが悲しがるだろうなぁ。人気ナンバーワンだったし、お前。と、皆に聞こえるほどの声で呟いた後、意味ありげにをみつめる。
三上には、皆がどんな反応を示すのか予測できた。
ミス武蔵森どころか、古代中国の美女姉妹に例えられるほどに人気のあるの片割れの。
とは違い、いままで特定の男がいないことでまわりに自然と男たちが寄ってくるという現象が続いていたが、それももう終わりだということを伝えたいらしい。
にとってそんなことはどうでもよかったのだが、三上を戒めるためにもちょっとした意地悪をしかけてみることにした。
「三上、あんた人の心配なんかしてていいの?」
の突然の反撃に三上は一瞬面喰らい、かっこいいと評される瞳をぱちくりさせた。
「は?」
思った通りの反応に、は含み笑いをして三上に近付くように手で示した。
訝しみながらも三上はに耳を近付け、神経を集中する。
「が、跡部のことなんて言ったか知ってる?」
するするとこぼれた言葉に三上は反応が出来ない。
それは魔法の言葉だった。
いままで大きな喧嘩もなく順風満帆にラブラブだった二人の間に亀裂をもたらす囁き。
三上の頭に、の固い表情だけがうつろに過る。
そんなはずはない、と俺はラブラブだし、昨日だってセックスした。
なのに、嫌な汗がたらりと頬を滑った。
「し、知ってるわけねーだろ」
知りたいとも思わねぇよ、と動揺を隠した三上に、は追い討ちをかけるように呟く。
「ふーん、いいの?知らなくて。、跡部と付き合いたいって言ったんだよ」
にっこりと笑うに、三上の脳裏がの可愛らしい笑みを紡ぎ出す。
手を合わせて、夢見るような瞳で話している。
ぶんぶんと、頭を振って考えを取り消そうとしている三上をはざまーみろという表情でみつめた。
もちろん、真相は違うのである。
たしかに、は跡部と付き合いたいと言った。
しかし、付き合いたいの前にもうひとつ重要な言葉がついていたのだった。
「もし、亮がこの世界にいなくて、ちゃんが跡部くんをすきになってなかったらね、付き合いたかったと思う」
しかし、真実を知らない三上はまんまとの策略によってしばらくの間とぎくしゃくした関係をもつことになったのだった。
追記**
相変わらずビミョー文章でゴメンなさい。
はいつも渋沢やら藤代のことで三上にとやかく言われてるんですよ。
で、その仕返しを思い付いて返してやったと言うわけですね。
いい性格してるんですよ、は。
タダじゃ噛まれないよ、あたし。くらいの。
image song cyber x (keiko/globe)『be
true』
up date2003.09.01