先輩が悪いのか、それとも俺が我慢できないのが悪いのか。
青少年の悩み。
『え?先輩?』
先輩のピンク色で艶やかな唇が少し開いて空気が動いた。
ベッドの上に添えられるように置かれていた細くて長い指がゆっくり動いて、唇を撫でる。
『うるさい、藤代。黙って』
俺が驚いてる間に、先輩は白の薄手のパーカーに手をかけて脱いだ。
パーカーをすり抜けていく先輩の茶色の髪がなんとも言えず色っぽい。
俺は、たまらなくなって先輩にだきついた。
「先輩っv」
「きゃっっっ!」
いつもよりも甘い声が聞こえてきて嬉しくなる。
と、脳天をつんざくような音と衝撃が駆け抜けていった。
「って!!!」
痛いところを押え、顔を上げる。
そこには鬼神ごとき表情をした三上先輩がたっていた。
「み...三上先輩!!」
うわわぁぁぁと、恐怖にのけぞった俺を尻目に先輩は手に持ったままの渋沢先輩が帰省した時のお土産のお菓子の蓋(しかもアルミ製)を再び振り上げて怒鳴った。(つうか、絶対さっきあの蓋のカドで叩いたよ、三上先輩)
「てめぇ、誰の許可があって俺の女に手ぇ出してんだよ?!」
寝ぼけてんじゃねぇよ、あぁ?と、耳をつんざくほどの声で怒鳴られてやっと俺が抱きついていた人物をみた。
「先輩!?」
先輩とうり二つの顔が俺を見て困ったように笑う。
もうその瞬間から俺は頭をかかえてうなるしかなった。
「うわぁ!す...すみません!!先輩だとは思ってなくて...」
先輩の後ろで三上先輩がホントかよ!?とにらみつけてくる。
ホントですって!と手ぶりで必死にアピールする。
三上先輩を怒らせたら今後の生活がどうなるかすら分からなくなる。
先輩も味方をしてくれるために口を開いてくれた。
「うん、ホントだよ。だって、藤代くんさっき『』って言ってたもん、と間違えたんだよね?」
必死にうなづいてそうです。と繰り返す。
三上先輩は不振そうな顔をしてたけど、一応信じてくれたのかアルミの蓋を放してくれた。
ほっと胸を撫で下ろした瞬間、今度は先輩の声が聞こえて来た。
「ん??なんか言った?」
「んー藤代くんがね...
もちろん俺は顔面蒼白になった。
先輩にだきついてたことから考えれば俺がどんな夢をみてたかくらい、カンのするどい先輩のことだ、分かるに決まってる。
現に三上先輩なんか理解してしまったのかニヤニヤと見物に入ってるし。
あ〜ぁ、頭を抱えた俺はそこから浮上することが出来なかった。
追記**
なんか題名さぁ、カウンターベリーとかいうひとのかいた若きウェルテルの悩みのパ
クリみたいだよね。
↑家にあるけど読んだことない。
image song cyber x (keiko/globe)『be
true』
up date2003.09.01