雨音が...した。
こころのなかにふりつもるように。
雨音が、聞こえた。
何度も、何度も。
召喚士という仕事についてから、人が死ぬ度に何度も何度も。
その都度、踊り続けてきた。
何もかもなかったように。
そう思わせる為に。
ほんとうは、ずっと身体も拒否してて。
踊ることも、ヒトリで苦しむことも。
みんなは多大な期待を寄せてくれたけど。
それは逆に辛くて。
支えがないことに震えてて。
怯えてて。
でも、召喚士はわたししかいないから。
ずっと頑張って。
緊張のイトがほどけた時にみえた、彼のその優しさに身を任せてしまった。
でも...。
雨音が、たくさんこころに伝えてるのは、なに?
ざわめきや泣き声。
雨のなかに広がってく。
雨音になって積もってく。
「シン」を倒さなければ、止むことはない、きっと。
その声。
だったら。
「シン」を倒して...。
「私は『シン』を倒します、絶対に」
2001.07.04