憶えてるよ。

体にまわした、手の熱さ。

震えるほどの、息の冷たさ。

あの山を、こえるときの君の言葉。

一字、一句、忘れない。











忘却








出会いたては、なんて自分勝手なひとだろうって思った。

自分でなんとかしろ。とか、決めるのはお前自身だ。とか。

...はっきり言って、ガードの意味がないじゃん。って思った。

...嫌いだった。

どうしてガードを引き受けたりしたのか。

ベベルを追い出されて行くところが、ないから?


だから、わたしと旅を?


だけど。

旅を続けていくうちに、分かってきた。

あなたの優しさ、それは意志を尊重すること。

そして見守ること。

頭ごなしにではなく、命の短い私の気持ちを大切にすること。

...究極召喚を助けること。




あの山をこえれば。

ザナルカンドに出逢う。

旅も終盤。

あなたと離れるとき。

たったヒトコトだけ、言いたい。


ありがとう。


世界で一番、優しかったガード。

世界で一番、厳しかったガード。

そして。

世界で一番、大好きだった人。

忘れないよ。

忘れない。











後書き

ダーリンvアイラビューvってかんじ。
前のヤツの続きv




image song FINAL FANTASY ] 『極北の民』




2001.08.13