耳を澄ますだけなら許される?

瞳を閉じるだけなら、許される?

信じるもののために命を投げ出すのなら、許される?


たとえ、それが救う意味のないヤツらだとしても。







だから。












を失った俺が悟ったのは、無意味な戦いだったってことだけだった。

スピラを守るために、頑張ったがなぶり殺されて。

召喚士の能力を恐れてたヤツラが、あざ笑ってる。

は、あいつらの命も救うために命がけでシンに立ち向かおうとしてたのに。





短い旅だった。





だけど、あっという間の時間だった。


楽しかった。



村雨がしなってうなり声をあげている。
まるで、泣いているかのように。
との別れを悲しむかのように。
ごうごうと、風に身をさらしながら。

気付くと瞳からは、一雫涙が伝っていった。

大事で、大切でたったひとつの希望だったレイア。



無意味なことだって分かってる。

もう、犠牲者を出したくない。

だけど。

剣をとって召喚士と、たびを続けてシンを倒してやりたい。

だって、それはの願いだから。

それは、の決意だったから。




だから、次の召喚士と再び、旅をする。




この平原を再び踏み締めて、雪の散らつく誇り高き、このガガゼトに戻ってくるため
に。




夢の遺跡、ザナルカンドでシンを倒すために。













後書き

祈りの声が聞こえたか。、忘却に続くアーロンドリーム第三弾。
完結編ですね。
どうして、ジェクトたちと歩みを同じくしたのかとかそういうのの補佐的内容になっ
てます。
それにしても、せつなかった。
ガガゼトは。



image song FINAL FANTASY ] 『極北の民』



2002.07.25