Go ahead ! make my day !





嬉しかったの。

モモ、いままで誰かに何かを貰ったことってなかったから。

ジュニアさんが、手のひらにのせてくれたくすんだ銀のカケラ。

小さなものだけど、それがジュニアさんのいつも身につけてたものだって分かってもっと嬉しくなった。


大事にしてたものをモモにくれたこと。

モモを安心させるためだって、触れた瞬間に分かった。

弾丸も嬉しかったけど、その気持ちのほうがもっと嬉しかった。

裸体に綴られた言葉たち。

ジュニアさんは幸せになるための呪文だって、いってた。

『縁起を担ぐかどうかは知らないけど』って照れたように笑いながら。

お別れのプレゼントだったんだよね、ほんとうは。

だけど事件が起こってお別れは遠くに消えた。



その銀のカケラがまるできっかけをくれたように。



ほんとは、ほっとしてたんだ。

お別れしなくてよくなったこと。

もっといろんなことお話したいの。

もっとジュニアさんのこと教えて欲しいの。

モモを分かってくれるの、ジギー以外はジュニアさんだけだから。



白い髪の男の人の視界の隅で、銀色の冷たいけどあったかなそれに触れて何度も呟いた。


「...Go ahead...make my day...」






後書き


もうこうなりゃ書けるだけ書いてやれなノリのジュニモモ。
つーか、守ってくれるからってセリフ入れたかった...。
また書くからいいけどね。



2002.03.12