脳裏に、ジジッと焼き付く感触。

誰がの強い思念が伝わってきた証拠。
それが、モモだと分かった瞬間心が乱れた。










消した痕。











そうするしかないんだって言い聞かせた。
自分の一部分を捨てること、白い白い部分だけを残すこと。


黒い影を、切り離すこと。

もう何年も前のことだって、忘れようとした。

そうするしかなかったんだって何度も言い聞かせた。

だけど、捨てた一部分は結局は自分自身で。

切り離されて見捨てられた黒い影は、まるで自分が真実だ。と主張するように白い実体としてあらわれた。

そして、十数年の歳月を準備期間のように経て、俺の大事なひとに刃を向けた。

ピンク色の、それは。

彼女は、残した自分自身の白い部分よりも純粋で。

自分が傷つくよりも彼女が傷つくことのほうが怖いと思えた。


それなのに、守ることすら出来ずに。


白い実体の、手の中ですきなようにさせられている。


実体の、高い笑い声が聞こえる。

狂喜ともとれる、それは。

自分が捨てた一部分なのに、もう制御の粋を越えて関与することさえできない。



完全に消すことなんて出来ないって分かってたのに。

分からなきゃいけなかったのに。


消した痕がひりひりイタイ。



その、全ての決着をつけるために、装飾銃に弾をこめた。









後書き


ジュニモモ。
今回は、アルベトを黒い影・白い実体ってあらわしてみました。
ジュニアは黒い部分ばっかり捨てたって言ってたけど、アルベドが白いのはそれに抵抗してるからじゃないのかな。
自分が全てで、自分が黒いとは思ってない。つーか、だってアルベドはジュニアの一部分だしね。
それにしても、かなり深刻な問題だよね...。
あ、エピソード2早くやりたい!!





2002.03.15