「...お前たちが骸旅団だってのは分かっているんだ。侯爵様はどこだ?どこに監禁されているんだ?言えッ!!」
狭い廃屋の中に、ユンギョンの罵声が響き渡る。
ショウたちは、骸旅団の襲撃をなんとかのり切り、生け捕りにした骸旅団のメンバーを問いつめていた。
「さっきまでお前たちのボス、リョウイチがいただろ?ヤツはどこへ行ったんだ!?」
どんどんユンギョンの声は大きくなっていくが、拷問されている騎士は固く口を閉ざしたまま何も答えようとしない。
「この野郎ッ!なんとか言ったらどうだ!!」
ついに、ユンギョンは怒りにまかせて座らせていた騎士の腹を蹴りあげた。
蹴りあげられた騎士の身体は、一瞬宙に浮き、そしてそのまま床に倒れた。
それとほぼ同時に、静かだった廃屋にショウの諌める声が響いた。
「よせッ!ユンギョン!」
ユンギョンはその制止に、チッと舌打ちすると今度はより強い口調で拷問を再開した。
「...いいか、よくきけ。まもなくお前ら骸旅団を皆殺しにするために、北天騎士団を中心とした大規模な作戦が実行される...。そうだ、お前たちは死ぬんだ。一人残らず地獄へ落ちるのさ。盗賊に相応しい末路だな。だが、お前は幸せだ。リョウイチの行く末を教えれば命は助かるぞ。どうだ?」
そんなユンギュンの卑劣ともとれる脅しにさえ、騎士はたったひとことだけしか答えなかった。
「オレは知らん」
否定の答えに、怒りはおさまるわけもなく熱を再熱させたユンギョンは床に倒れこんだ騎士を更に蹴った。
「言葉遣いに気をつけろよ、この野郎ッ!盗賊が貴族にタメ口聞くんじゃねぇ!」
ひとりヒートアップするユンギョンをよそに拷問されている騎士は冷静さを保ったまま淡々と零した。
それは、骸旅団の信念ともとれる言葉だった。
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