大事なら、どうして不安にさせんだよ。
オレに期待させるようなマネ、するんだよ。
大事なら大事なりにカギかけてしまっとけよ、守っとけよ。
不安にさせないで やれよ。
of itself...04
その日から、オレとはよく話すようになって、メールをしたりするようになって、『トモダチ』になった。
心の奥、隠した恋を封印して。
忘れたフリをして。
そのうち、は千石についてオレに意見を求めてくるようになった。
千石のいいところでも悪いところでもある、明るさとノリの良さ。
誰とでも、性別関係なく接しちゃうから、それでは不安になってオレに話をもちかけて。
「清純くん、また昨日女のコとでかけたみたい」
そんなふうに弱々しく吐くにオレは、言いたいことと反対のことしか言えなくて。
オレだったら、そんなことしないのに。って。
それだけ、そう思うのに。
出てくる言葉は、伝える言葉は。
千石をフォローする言葉で。
だって、彼女が欲しがってるのはそれだから。
「大丈夫だよ、。それならオレも知ってるから、千石CD借りるって言ってたし」
知りもしないこと、真実じゃないこと、彼女がオレに不安をぶちまけられても千石には言えないの知ってるから、分かってるから。
ベタ惚れなの知ってるから。
だから、オレは彼女が安心出来ることを伝える。
あの日から、あの日出来た境目から、トモダチから一歩も進めずに変わらずに。
いま、ほらオレンジの空を眺めるカノジョの表情は、鳴りだした着メロに反応して。
電話がかかってくれば、ほら。
キミは嬉しそうなカオをして。
すぐにボタンを押して。
不安げな表情、消して。
どんなになってもキミは、やっぱり千石のことがすきなくせに。
そのカオ、オレの前じゃ絶対してくれないのに。
ねぇ、なんてキミはヒドいひと。
だけど、それでもキミを思ってしまうオレは。
いとしく想ってしまうオレは、もっとバカだ。
__________みかえりもなにもないのに。
それでも、キミを想い続けるオレ。
△/▽
追記**
Lyrico『キセキノハナ』より、なんていうか純だね。
みなみには、こういうの求めてンのよ、lenさん。
多分、きっとこのままエンドレスで続いていくんだろうね、この三人は。
これが、跡部だったら噛ませ犬(?)的なことも可能なのに...。
あぁ、好青年ゆえの悲劇。
そうそう、よしのりに捧げます。
だって、これ書けたのよしのりのおかげだし☆
image song Lyrico『キセキノハナ』
up date:2002.12.14