救ってあげたかった。とか、助けてあげたかった。なんて、そんなにいい感情じゃ、ない。




ほめられたものじゃ、ない。



あたしは、ただ。


あたしの浅はかな欲求を満たすために、アイツの嬉しそうな表情を見るために、そのために、お願いしたんだ。


「宍戸をレギュラーに戻して」って。











prayer.01











亮がレギュラーから外れて、亮は笑わなくなった。


いつも、テニスのこと考えてるのは変わらないけど、なんていうか前よりも鬼気迫るようになった。

いつでも、テニスが中心で、一番で、昔からあたしのことあんまり構ってくれなかったけど、それでもレギュラーだった時は、あたしの話聞いてくれたり、朝まで一緒にゲームしたり、した。



今は、となりの席でも、となりの家でも、となりの部屋でも、すれ違ってばかり。


あたしがみていたい亮はそんなんじゃない。

もっと、自分に自信持っててちょっと横暴だけど、優しくて不器用で。



そんな宍戸 亮なのに。


いま、彼女でもない亮のとなりにいる、只の幼なじみのあたしはなんの意味もなさない。




あたしはただ、亮に前みたく笑って欲しかっただけ。


前みたくばか騒ぎしたかっただけ。


前みたく、一緒にいたかっただけ。


前みたく、テニスして欲しかっただけ。



それだけ...なのに。














△/



追記**


宍戸 亮・跡部 景吾ドリーム。
これから、せつなさ倍増しくらいの勢いでいきます。
つーか、あたし千石と跡部ものはどうした?


image song  globe 『seize the light』


up date:2002.11.15