悪の烙印


光に押し切られ、タイムゲートのねじれにまかせて時空を超える.
何かを手に入れる為...。
誰かに気づいて欲しいため。


『生きてるんだよ』って、言われたいのかもしれない。
誰も知らずに、名前さえも変えて、生きてきた世界。


悪いやつだと言われても、助けてあげたかった。

救ってやりたかった。

古の世界...。


滅んだ世界には、もう何も期待しない。


その世界で、悪の烙印を押されても...。

それでも、サラを助けてあげたかった。


結局、出来たことはなんだった?
サラを助ける手立てが成功せずに、手をこまねいて見てるしかなかった。
そんなことは、もう2度と________!!
もう2度と出来ない。
失うわけには行かない、2度も...。
唯一、少年を知っている世界ーーーーーーー。
それでも、その世界に背を向ける。
誰も知らなくても、構わない。


存在は、もうとっくに消えている。


ただ望むのは_____________。

サラヲ...。


サラヲ、スクウコトーーーーーーーーーー。


白熱の戦いを繰り広げた、中世に背を向ける。

意思の固い、強敵がいた。


聖なる剣が、何度も向けられた。


怒りの鉾先が向かってきた。


応戦に『ダークマター』を使ったことだってある。



どんなに傷ついても...。
どんなに悪だと言われても。
それでも、よかった。
救いたいものがあったから。
絶望と悲しみにいては、成長することすら出来ない。




まだ可能性はある。

繋がる道____。

繋がる光...。

タイムゲートがある限り、サラへの道は繋がっている。



さぁ、自分を知っている『唯一』に背を向けよう。



歩き出すことが、全てのはじまり。

光をくぐり、次の世界を見つけよう。


そして、少年は紫の髪をなびかせ、光をくぐる。


待っている、次の時代に希望を託して...。



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2001.02.21