きみいがいでは みたされることのない ねつじょう。











endless  future.02











「けぇごっ・・・」


オレの下で身悶えている女が名前を呼んだ。

甘い声、のものとは全然違う。
一番脳天をついてくるはずなのに、なんにも感じれない声。

と何かあるといつもこうして器だけのカノジョを抱いていた。

れんあいかんじょうすらない、熱情だけが突き動かしているからだ、オレを。

気持ちなんか一切無視で。

と向かい部屋にあたるとなりの部屋でこんなふうにオレがカノジョを抱いていることをは知らない。

知らないし、知られたくもない。

どす黒い感情を持っていることすら悟られたくない。
それが、抱いているはずのカノジョを通り越してまっすぐに向いていることも。

学校にいる間中、寄ってくる女はすべてトモダチだとには言ってあった。

トモダチは、カノジョで遊び相手でセックスの相手で。

まわりはソレを知っていたけど、には気付かれないようにしてくれていた。



やさしいおさななじみ、いちばんちかいひと。



に対するオレの立場はそれでいい。
きょうふしんをいだかずにとなりにおいておくことしか、オレにはできないんだ。

むりやりうばってしまうことなんて論外だ、に嫌われることが怖い、オレは。

ほんとうは、でしかみたされないことくらい痛いくらい分かってる。
だからこそ、躯を這い回る熱情だけは解放していた。
そうしないとおかしくなってしまいそうだった。
こわれてしまいそうだった。

一時の快楽、浮遊感。

でも、そんなことは意味すらなくて。
躯はを求めてた。

が無邪気に遊びに来るオレの部屋。

シンプルなだけの部屋にたったひとつだけ置かれたうさぎのぬいぐるみ。

それものために置いてあった。
が置いていった。

のお気に入りのぬいぐるみ。


恐がりなクセにホラー映画をみてはぎゅうぅっと抱きしめていたそのうさぎに、オレの今をにみられているような気がしてたまらなくなった。

達したカノジョに背を向ける。


解放された熱情と残ったもやもやが心に広がっていく。

まんぞくしてない、オレは。



そんなことできるわけないことを悟って、シャワールームの中で後悔だけがオレを一杯にしていった。















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追記**


一途跡部。
うまくいかないなぁ...なにか。
多分、三国志のせいなんでしょうね。見逃して。
多分そのうち書き直すから。



image song  globe 『DEPARTURES』


up date:2002.12.24