そうなることは、ひつぜんでぐうぜんで。


でも、どこかで願っていた、叶いごと。












endless future.04










あの日、澄み切っていた青と白とを。

灰色のドアが世界を断ってしまうように遮断した。

それは、とてもとても小さなことだったのだけれども。
日常の中に埋もれて消えてしまうくらい。


オレとのたったふたりだけの世界のあいだのことだったのだけど。


オレにはどうすることもできなくて。


ただ、オレとの一つに近かった、重なりあっていた世界が離れていくのを、壊れていくのを黙ってみているしかできなかった。




声すら発せずに。




馬鹿馬鹿しい自分の行為ばかりが頭をもたげる。
意味なんてなかったけど。

思い出すことに、意味なんてないけれど。


それしかできることがなかったんだ。
みいだせなかった。


いつもじゃれあってたわけじゃないけど、あの日以来頼ってこない話し掛けもしないに、手を貸さないオレ。

いつもと様子が違うことに、バカに察しのいいアイツらが気付かないわけなくて。
あっという間に囲まれて責められた。

しかも、オレのことなんてほっといてみんなのことばっか。


もうし開きする気もねぇけど。



「跡部、お前姫に迫ったんちゃうよな?」


忍足が机の構造なんてまったくのシカトでオレに詰め寄る。
姫って呼んで可愛がってるからだ、を。

「オレがんなことするわけねぇだろ...バカか」


強がり半分でいつもみたく答える。
喰らったダメージに比べて、その虚勢は痛すぎるくらいだったけど。



...間違ってはいねぇよな。




に指一本触れてもいねぇし、そんなことできるわけもねぇ。
ふれることで関係が崩れることが一番怖かったんだ、オレは。



...女とキスしたのみられたんだよ。




言葉にすると、かんたんな、一言で、行動としても一瞬なのに。
感情すらなかったのに。

あの時間は今でも取り消しがきかないほど鮮やかで。


思わず、頭を抱えた。


「バカ、忍足。跡部マジで悩んでんだぞ。茶化すんじゃねーよ」

宍戸が同情のように瞳をむけてくる。


声だけが、頭の中に響いた。



「まぁ、あんま悩むなよな。ちゃんのことだし、ころっと機嫌直していつもみたく近寄ってくるって」



オレは、その言葉に希望を抱きながら瞳を閉じた。














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追記**


はじめの2行はなんだか間違ってる気がしますが、間違ってませんよ!
大マジで書いたの。



image song  globe 『DEPARTURES』


up date:2003.01.11