それは、はじめてみたヤキモチなんだと思ってもいいですか?
endless future.07
「ねー、跡部くんv今度の試合も見に行くねー」
べたべたべたべたここぞとばかりに触りまくってくるアウト オブ 眼中な女ども。
オレとが一緒にいなくなってからその行為は断続的に続いていた。
耳には入っていない。
入ってこない。
聞きたくもない。
てきとうに相づちをうちながら内心うんざりしていた。
オレが話をしたいのはこんなヤツらじゃない。
オレが話をしたいのは、ちっこくてバカみたいに無邪気で誰にでもおなじで。
いつでもそばにいたいって気にさせる、なのに。
「ね〜〜〜〜〜〜〜、跡部くん、聞いてる?」
女のうちのひとりがオレの肩を強く揺り動かした。
返そうとした返事にかぶさった、声は。
ききたくて、ききたくて。
待ち焦がれた、あいつの。
の制止の叫び。
「景吾ちゃんにベタベタしないで!!」
びくっと、女の手がオレの体から離れる。
は、オレと女たちをみながら、震えた小声で言った。
「あ...ご...ごめんなさい」
伏せた瞳が居心地悪そうに動く。
それは、とオレの新しい扉が開く前兆。
オレは、とっさにきびすを返して走り去ったを追いかけた。
△/▽
追記**
牛歩な日常の中にさりげない変化。
ただ牛歩なだけじゃないんですよ!(言い訳)
image song globe 『DEPARTURES』
up date:2003.02.01